無題 (作; 厳山氏)
Nov.27.2006 up
小説掲示板
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あいつは今日もわたしの身体を好きなように弄んでいった。
それこそ好きな時に、わたしの都合などおかまいも無しにつっこんで、やめて欲しいと懇願するのも聞かずに思い切り中にぶちまけてゆく。
このまえは人気のない倉庫の中だった。その前は階段の突き当たり。そして今日は仕事の合間を縫って、神聖なはずの職場で。
わたしはかすれるような小さな声で哀願し、許してもらおうとするけれど、あいつはそれを絶好の興奮材料として喜び、わたしの身体をむさぼる。
そして今、表情ひとつひとつを見逃すまいと注視するあいつの視線を痛いほど感じながら、ついさっきまで生殖行為を繰り広げていた場所でわたしは仕事をしている。あいつの魂胆はわかっている。子宮の入り口に押しつけて、思い切り注ぎ込んだ己の精がどっと流れ出してくるとき、わたしがどんな表情をするかを、あいつは虎視眈々とうかがっている。
それが分かっていながらも、逃げるすべを知らないわたしは、テキストを朗読しつつ並べられた机の林の中を歩き、その瞬間が訪れるのをおびえながら、そしてなかば期待しながら待っている。
――call him. ここまででわからない用語はありますか?
いつもの冷徹な女の仮面をかぶったまま仕事を進めていたけれど……
そう区切った瞬間、子宮の中いっぱいにため込まれた彼の精子がどっと堰を切って流れ出してきた。予想していたのだけれど、それでもわたしの視線は宙を泳ぎ、甘い吐息を漏らしてしまうのを止めることはできなかった。
それは不意に訪れた生理の時の感覚に近い。だけれどそれよりも遙かにそして大量に一気に流れ出てくる。あいつの精液は情け容赦なくこぼれ出て、内股を伝いくるぶしまで滑り落ちてきた。
わたしは惚けた表情を浮かべながら、それに必死で耐えるだけ。
生徒たちは、突然に黙り込んだ私を怪訝そうに見ていたが、何人かは広がる生臭い臭いにあからさまに鼻をうごめかせている。
このままではいけないと思いながら、そんな現状を捉えたわたしだったけれど、身体はいうことを聞かなかった。いや、わたしが望んでいたことなのかもしれない。ぞくりとした感覚が子宮から沸きだし背骨をはい上がってくるのがわかる。
わたしはよろめき、でも必死に立て直そうと近くの机にしがみついて耐える
でも冷たくて熱い塊はもう止まらなかった。
誰に触れられてもいないというのに!
そして訪れる絶頂。背筋はざわめき、乳首は硬く凝り、そして子宮が激しく収縮する。
けれど小刻みに痙攣する躯を押さえるすべはなく、だらだらと精子を垂れ流しながら机もろとも倒れ込み、わたしは薄汚い雌の表情を浮かべながらあっけなく自分の意識を手放してしまった。
最後に見えた光景は、心配する子供たちの中で満足げな表情を浮かべるあいつの笑顔だった。
わたしは教師。
教え子の中学生に犯されて歓んでしまう最低の女教師。
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