(か) セクハラ → 男子生徒へのセクハラ


セクハラ
 → セクハラとは、性的嫌がらせである。




女性教諭の男子生徒へのセクハラ
 セクハラは、同僚教師→女性教諭や、男子生徒→女性教諭が圧倒的であり、つまり、女性教諭が被害側になることが圧倒的であるが、女性教諭が加害側になることもある。



(2008.02) 女性教諭が生徒にキス迫る

女性教諭; 私立高校勤務(50歳)
男子生徒; 私立高校2年生(17歳)
経 緯 ; 女性教諭が自習の監督中に男子生徒にキスを迫り怪我をさせる。女性教諭は、問題が起きる1か月前まで約5か月間、うつ病で休職だった。男子生徒はショックで休学。
処 分 ; 未定(問題発覚後に辞職)


県内の私立高・女性教諭、生徒にキス迫る 生徒けが、ショックで休学
 県内の私立高校の2年生のクラスで昨年11月、50歳代の女性教諭が自習の監督中、男子生徒(17)にキスを迫ったうえ、首に約1週間のけがを負わせていたことが分かった。生徒は登校すると重い頭痛などに悩まされるようになり、適応障害と診断された。1月から休学している。教諭は問題が起きる1か月前まで約5か月間、うつ病で休職しており、問題発覚後に辞職した。
 学校などによると、男子生徒が廊下の棚に置いていた教科書を取って教室に戻ったところ、女性教諭が「何で何も言わずに出て行くの」などと詰問。男子生徒の首に両手を回してしがみつき、キスを迫った。ふりほどこうとする生徒と床に倒れ、もみ合いになった際に生徒の眼鏡が壊れ、上着のボタンも取れた。生徒は約10分後に手をほどかれたが、首をねんざした。
 生徒の保護者は説明を求めたが、学校は当初、「女性教諭は小柄で、男子生徒にけがを負わせられるはずがない」などとしていた。同年12月、双方が弁護士を立てて協議を始め、学校側は大筋で事実関係を認めた。女性教諭は同月、辞表を提出し、受理された。
 保護者は「学校が早く事実を認め、謝罪してくれれば、息子はここまで苦しまなかった」と憤っている。校長は「女性教諭が精神的に不安定だったことが原因。生徒には非常に申し訳ないが、謝罪の仕方は弁護士などと話し合って決める。早く学校に戻れるような状況をつくりたい」と話している。
(2008年2月17日 読売新聞) 佐賀
http://www.yomiuri.co.jp/e-japan/saga/news/20080216-OYT8T00766.htm


けが:女教師がキス迫る 県内の私立高2年男子生徒、ショックで休学 /佐賀
 県内の私立高で昨年11月、自習を監督していた50代の女性教師が、教室で高2の男子生徒(17)にキスを迫り、けがを負わせていたことが19日、分かった。生徒はショックのため、今年1月末から学校を休んでいる。生徒の保護者は「息子は生涯残る心の傷を負ったが、学校が解決を引き伸ばしたため、深刻な事態を招いた」と憤っている。
 関係者によると、問題は昨年11月、自習時間に廊下のロッカーまで教科書を取りに行った生徒に女性教師が「なんで勝手に(教室を)出ていくの」と手をつかみ、生徒の首に手を回して「私とキスしたいのね」などと言って体重をかけた。
 2人はもみあいになって倒れた。生徒は「離して下さい」と頼んだが、教師は「離してほしければごめんなさいと言いなさい」などと言い、なかなか手を離さなかったという。生徒は首に一週間のけがを負った。
 学校は当初、女性教師の言い分だけを保護者に伝えるなど、積極的に事態を解明しなかったという。
 女性教師は当時休職明けで、問題から1カ月後に辞職した。校長は「申し訳ない。謝罪方法は弁護士を通じて検討している」と話している。【高芝菜穂子】
2月20日15時1分配信 毎日新聞
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20080220-00000182-mailo-l41


【佐賀】50代女性教師、17才の男子生徒にキスを迫り首を捻挫させる 生徒はショックで休学★3
http://mamono.2ch.net/test/read.cgi/newsplus/1203231123/

636 :名無しさん@八周年 :2008/02/17(日) 18:53:35 ID:jh7DekBK0
俺が学生証うpしたほうがいいの?
事件の詳細は何度も友達に聞いたから、結構覚えてる
まずその事件が起こった授業ってのは、選択授業ってやつで普通の授業とは変わらず
男女ともに教室にいる。代で、その其の日は教師が自習監督として来たらしい。
そこで、皆に「自習してください」と言ってたので、その生徒が廊下の棚に教科書を取りにいき、
戻ってきたところに教師が「なんで何もいわずに出ていくの?」と質問し、腕をつかむ。
が、生徒が嫌がり逃げようとしたが、腕をがっちりと掴み「あなた私とキスしたいのね!」と言い、
首に手を回し、顔を本気で近づけてきた模様。もちろん生徒は嫌がり、間一髪のとこで顔を逸らしたが、
教師は首に体重をかけ、押し倒した。
倒れても、教師は首から手を離さず、更に男子生徒に足をからめてきた。
そして、すぐに生徒はうまく抜け出し立ち上がったが、この状況を把握しきれない様子のところに
再度教師に首をがっちりとつかまれられ、また「あなたキスがしたいのね」と何度も言い、キスを迫る。
それを首を逸らして避け続ける状況が、クラスの皆の前で10分ほど続いた。
友達含めクラスの皆は、最初冗談かと思ったが、あまりにショッキングな出来事に唖然とし、
気持ち悪くて誰も助けれなかったそう。
元気ある生徒でも、先生に「離せよ!」と怒鳴ることしかできなかったって・・・。

そして離してもらったあと、男子生徒は教師に問答したが、教師は理解できない受け答えを続け、
「きゃー!!あたし生徒に襲われてるわー!!!」などと笑顔で叫び始め、クラスは騒然となって
教師がほかの教師を呼びにいった。
俺が聞いたのはこんなとこです・・・。俺もショックでいまだに話鮮明に覚えてるもんな。


男子生徒に強制キス…佐賀の“ヤバイ”熟女教諭暴走
 佐賀県内の名門私立高校で昨年11月、51歳の女性教諭が授業中に高校2年生(17)の男子生徒にキスを迫り、首に全治1週間のねんざを負わせたうえ、適応障害のため不登校に追い込んでいたことが分かった。佐賀県では昨年9月にも、中学校の女性音楽教諭(42)が元教え子の男子高校生(16)を、3日間にわたって連れ回して逮捕された。熟女教諭の暴走が止まらない。
 同校の関係者によると、事件が起きたのは昨年11月。生物の自習中、男子生徒が無断で廊下の棚にある教科書を取り、教室に戻ったところ、女性教諭は「何で何も言わずに出ていくの!」と腕をつかんで詰問した。
 「離せよ!」と振り払い着席しようとする生徒ともみ合いになったため、騒然となった教室を和ませるため、冗談のつもりで「この子はこんなに、私とキスしたいみたいよ〜!」とキス攻撃を開始した。
 男子生徒と女性教諭は約10分も組んずほぐれつした挙げ句、互いにもつれ合いながら床に転倒。「私に触って何がしたいのよ」「キスしなさいよ!」と叫ぶ女性教諭は男子生徒の首に両手を回していたため、キス寸前までいった。
 生徒の眼鏡は壊れ、ブレザーのボタンも取れ、ショックで放心状態だったが、気丈にも翌日からのヨーロッパ8日間の修学旅行には参加した。
 学校側は修学旅行から帰国した翌々日に、男子生徒の保護者と面談。学校側が「小柄な女性教諭が、男子生徒にケガを負わせられるはずはない」と主張したことから、保護者は激怒。12月には双方が弁護士を立てて協議する事態となり、その後学校側は大筋で事実関係を認めた。
 問題の女性教諭について、関係者が説明する。
 「女性教諭は生物教師として赴任してから20年余り。生徒や保護者の評判は非常に良く、医歯薬理数系の進学に力を入れる学校の看板教諭でしたが、翌月5日付で自主退職しました。一部生徒からは退職を取りやめさせる嘆願書や、『辞めさせないで』と学校側に直訴があったほどです」
 女性教諭は事件の1カ月前まで約5カ月間、精神的な疲れから休職していた。一方の男子生徒はどうか。「もともと2年生に進学した当初から休みがちの子でした。2学期のうちは何とか登校していましたが、学校側に不信感を抱き、2月以降不登校になってしまいました」(関係者)
 現在、学校と生徒は代理人を通じてしか直接話ができないため、メールで連絡を取り合い、学習についても課題を送るなどして対応している。
 教諭は何の処分も受けず、退職金も受け取った。「学校に対する保護者と生徒の不信感が解けないうちは、生徒が登校することはないでしょう」(関係者)
 医学部進学ランキングでも全国31位にランクされる進学校で起きた“事件”に、校長は緊急集会で「職員自ら発言や行動に十分注意し、快適で安全な学校運営を約束します」と平謝りしたという。
ZAKZAK 2008/02/26
http://www.zakzak.co.jp/top/2008_02/t2008022610_all.html




(1990.05) 学校での性的いやがらせ 教師の身勝手許す閉鎖性(金曜ひろば)

朝日新聞 1990.05.04 東京朝刊 21頁 1家
 広島県安浦町で3月末、担任の教師が小学校6年生の女子児童を殺した事件は、改めて学校での性的いやがらせの深刻さを浮かび上がらせた。しかも、それは氷山の一角に過ぎず、また男女とも被害にあっていることが、各地の事例や民間の電話相談で明らかになった。学校という閉鎖社会の中で、子供たちは、相談する相手もなく、親へも口を閉ざしたままで、1人悩み、すがるように、相談電話をかけてきた。学校の実情の一部を報告する。

 ●電話相談から
 電話相談「セクシュアル・ハラスメント・イン学校」は、思春期カウンセラーの門野晴子さん(東京都練馬区)と、ミニコミ誌「せたがや教育フォーラム」を発行している豊田キヨ子さん(世田谷区)が、4月21、22の両日、開いた。1月に続き2回目だ。そこに寄せられた声の一部に耳を傾けてみると……。
 「6年生の男の担任がパンティー1枚にさせて身体検査をしました。そのとき、娘は生理中で、紺のパンツを重ねてはかせて良いかを担任に相談したら、だめだと言われました。ナプキンも見えてしまうし、配慮がなさすぎます。同じ学年の女性教師に相談したら『あなたたちは先生をなんだと思っているんだ』と言ったのですよ」(母親)
 「小学校6年の身体検査のとき、男の教師が『最後だから』と言って、上半身を裸にさせて身長を測った。中学でも、上半身は裸。男の医者が検査しながら、にやにや見ているの。気持ち悪い」(中1の女子)
 「教室が4階で、保健室は1階にあるのですが、教室で上半身裸になり、ぞろぞろとみんなで下りていかなければならないの。階段などで、他の子や先生と会って、見られるのが非常に恥ずかしい」(小6の女子)
 「小学校6年のとき、上着を全部脱がされて、男の先生が並ばせたり、記録したりしていました。診察は男の医者。当時は恥ずかしいと思う半面、そうしなければならないと思って従っていたけど、今思うと許せない」(23歳の女性)
 「ある小学校では、1年生から6年生までの全員の子供たちの写真を、上半身裸にして撮るんです。体を調べるためにというのですが、前からと横からと2枚もですよ。まるで、警察が逮捕者の写真を撮るみたいです。学校はなにを考えているのでしょうか」(母親)
 「放課後、女の担任にアンケートがあると教室に1人で残された。『オナニーをどのくらいの割合でやっているのか』と聞かれた。『そんなこと言えない』と断ったら、『答えないと、内申書に響くぞ』と言われ、言ってしまった」(中3の男子)
 「放課後、バレー部の部室で、顧問教師にキスをされた。そして、『だれにも言うな』と言われた」(小6の女子)
 「小学校4年の合宿で、熱を出して寝ていたら、夜、36歳の男性の教師が布団に入ってきて、胸にさわり、『生理はまだか』と聞いた。生理はまだか、と言われたのが、ものすごいショックだった。また、その時の担任は忘れ物をすると、下着の上からおしりをたたき、掃除をさぼると、男女ともパンツを脱がせた」(中1の女子)
 「女の先生に音楽室に呼ばれて、ズボンの上からペニスを突然さわられた。それで、今悩んでいるのです」(高3の男子)
 「面接のときに図書室に連れて行かれ、かぎをかけたうえで、手を握ってきた。避けると、『おれの近くに、そばにいてくれ。なんでおれを避けるのか』と怒鳴って、机をたたき、自分の指の骨を折ってしまった」(高1の女子)
 「修学旅行の持ち物検査で、パンティーやブラジャーまで男の先生たちに調べられて、とても嫌だった。普段の服装検査でもブラジャーをのぞかれたり、スカートの長さを測られるのが、とても嫌だ」(高3の女子)

 ◇2日間の相談データ 多い中、高校生の訴え 3分の1以上が男子
 2日間、延べ16時間の「セクシュアル・ハラスメント・イン学校」。小学生から、中、高校生、女子大生、80歳の老婦人まで、生々しい訴えが寄せられた。東京を中心に、北は北海道、南は鹿児島から、98件。女子44件、男子35件、親13件で、男子からの訴えが3分の1を超えたのが目をひく。このような相談の場合に多いと考えられるいたずら電話は、わずかに6件だった。
 内訳は、「教師のいじめ、いやがらせ」12件、「身体検査」「ボディータッチ」「教師の暴力」が各11件、「レイプ」9件、「下着を脱がせる」6件、「キス」5件、「妊娠中絶」4件、「レイプ未遂」が3件だった。その他は「性の相談」など。併せて、「教師の言葉の暴力」「無断の持ち物検査」の人権侵害も訴えられた。
 世代としては、中、高校生が圧倒的に多く、しかも直接電話をしてきた人は、親に相談していなかった。
 今回の相談で明らかになった「先生のせりふの具体例」は、「バカ、マヌケ、お前なんか人間じゃない」など生徒の人格を否定する暴言が8件、「内申書にひびくぞ」という脅しが7件、「親には絶対言うな」「黙ってなきゃだめよ」などの口止めが5件。そのほかにも「訴えてもクビにならない」「訴えたら訴えかえしてやる」「男はみんなスケベなんだ」「うそつけ」「目つきが悪い」「性格が悪い」「死んじゃえ」などの言葉が浴びせられている。
 無断の持ち物検査では大分県の高校3年生から「体育館に入れておいて、教室で持ち物検査をした。他人の物を黙って見るなんて許せない。抗議したら、『裁判したって、違反の漫画、その他を没収したのだから、教育委員とお前たちの争いで、おれたちはクビにならないんだ』と言った。その教師を殴ってやりたい」という話もあった。
 今年1月の第1回「セクシュアル・ハラスメント・イン学校」では、2日間に69件の相談があり、「身体検査」11件、「ボディータッチ」9件、「レイプ」7件、「レイプ未遂」6件、「言葉の暴力」5件、修学旅行の下着検査、日常の服装検査、恋愛で退学などの「その他の人権侵害」13件、「性の相談」12件だった。

 ◆「事なかれ」が被害拡大
 広島県安浦町の担任(38)による女子児童殺人事件は3月26日だった。おなじ日、千葉県松戸市では家出した教え子を自宅でいたずらしたとして、担任の中学教諭(33)が逮捕された。福井県では女生徒にわいせつ行為を繰り返していた元中学教諭(47)が3月28日、福井地裁で懲役10月の実刑判決を受けた。大阪府吹田市でも、教え子にわいせつ行為をしていた中学教諭(32)をこっそり依願退職にしたのは不当と、女性グループが教育委員会に抗議した。

 ○「親に連絡」と脅す
 松戸署が、千葉県青少年育成条例違反の疑いで逮捕した教諭は、昨年12月20日夜、女子中学生の家族に連絡せずに自宅に泊めたうえ、「親に連絡をとる」などと脅して、いたずらした、という容疑だった。
 3月7日、同署が女子中学生から家出の事情聴取した際、いたずらがわかった。松戸市教委は「発覚以前には、そんなうわさも問題もなかった」という。4月16日に罰金刑が確定し、釈放された。それに先立ち千葉県教育委員会は、3月31日付で、この教諭を地方公務員法33条(信用失墜行為の禁止)違反で、懲戒免職の処分をした。

 ○依願退職を認める
 吹田市役所の教育委員会前のロビーに、「性暴力を許さない女の会」(栗原洋子代表、事務局・大阪市東淀川区)の女性たちが抗議の座り込みをしたのは、3月23日だった。市立豊津西中学で、音楽担当の男性教諭が3年生の女生徒や卒業生に音楽準備室などでいたずらしていたのに、昨年秋、事件が発覚すると、市教委の内申に基づき大阪府教委が、この教諭の依願退職を認めてこっそりと処理していた、というわけだ。
 同会の独自の調査で、この教師が校内放送を使って、女生徒を呼び出し、いたずらしていたこと、生徒たちの間で7年ほど前からうわさになっていたことなどがわかったという。
 吹田市教委は「校長や保護者の意見を聞き、その時点では依願退職がベターだと判断した」とし、同会との話し合いの中で今後はきちんと処分することを約束した。

 ○「病気による行為」
 福井県の事件は、教師にいたずらされて、家にも学校にも帰れない、と思いつめて家出した少女を警察が保護したのが、きっかけだった。少女の話から、昨年11月、鯖江市立中央中学校の数学教諭が逮捕された。この教師は、2年ほど前から学校の体育館や自分の乗用車の中で、教え子にわいせつ行為をしていた。「いうことをきかなければ補導関係者に引き渡す」などと脅していたこともわかったという。
 さらに、広島の教え子殺人の小学校では、休職中の別の教諭が1年前に同様の事件を起こしていたことが、県教委やPTAの調べで明るみに出た。それにもかかわらず「病気による行為」と、おとがめなしの状態だった。
 評論家の樋口恵子さんは「学校の対応ぶりは、性的被害などたいしたことではないという世の中の見方そのまま。教師がとびあがってエリを正さなければいけないという自覚も、子供の人権に対する認識もない。性の尊厳は、人格の背骨。真っ先にそのことを研修してもらいたい」と話す。
 文部省教育助成局地方課の調べでは、1988年度に交通事故以外で処分を受けた教諭は897人。うち、児童・生徒へのわいせつ行為で処分されたのは、わずか32人しかいなかった。しかも、加害教諭が受けた処分は懲戒免職6人、停職2人、減給1人、戒告1人、諭旨免職6人、訓告1人で、残りの戒告、訓告の15人は校長らが監督責任を問われたもの。被害の広がりを反映しているとは思えない。

 ◇正当化許されない「人権侵害」 いま子供を守れるのは親だけ
  思春期カウンセラーの門野明子さんに聞く

 子供の人権問題は、丸刈りや制服の強制などの校則、あるいは体罰に代表される教師の暴力で浮かび上がってきました。ところがその陰に、子供たちへのセクシュアル・ハラスメントの問題が、学校で日常化しているという視点が欠けていました。2回にわたる相談に電話をかけてきた子供たちは、人権問題が「性と生」のじゅうりんだということを知っていました。今回の相談の例としてあげたものは、あくまでどこの学校にもありうるものです。「レイプ」やその未遂など、表に出せないケースの深刻さを考えて欲しいのです。
 子供たちは、小学校のころから教師の暴言にさらされ、体罰という暴力を受け続け、髪形から下着まで強制的に調べられ、裸にされ、抵抗すれば内申書や成績で脅されています。それを教師は教育的指導だと思い込んでいるのです。
 まさか教師がそんなことをするはずがない、と教師も親も思っています。ところが、学校はあまりにも秘密主義で、親は何も知らされていないこと。受験競争のため、内申書をはじめ、評価する権力を持った教師が、絶対的な力関係で子供と接していること。生殺与奪を握られている被害者は泣き寝入りするしかないこと。これらのため、学校だからこそ、子供の性被害が起こりうるのです。
 欧米では、学校が大きく開かれていますし、親の教育権が制度的に保証されています。日本の特殊な教育体制がこれらの事件を生み出しているのであって、広島の場合も、異常で、特殊な教師の起こしたものではありません。問題は、校則の見直しを掲げながら「校則の果たした役割は大きい」と評価し、校長の権限を強化した文部省から、それに右へならえする現場の教師までの、日本の教育構造そのものなのです。
 学校というのは、子供の人権侵害で親がものを言って行ったときに、学校の秩序を第1として、教師たちが取り合わない実情があります。でも、子供の個々の人権を守れるのは、日本の現状では親しかいないのです。子供たちは、泣き寝入りしないで口に出すことです。女性解放運動の第一歩は自分を語ることからでした。まず、親のむなぐらをつかまえて、揺すりながら、語ることです。訴えられたときに立ち上がらなければ、親ではない。
 圧倒的力を持っている教師が、子供をいたぶり、人権を侵すのです。いかなる正当化も許してはならないのです。「人間不信を刻み込まれたのが教育という場でした」という子供たちの声に、教育関係者も、私たち大人も早急にこたえなければならないでしょう。あなたの子供は、あなたしか守れないのです。

朝日新聞社








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